言葉でない部分も大切。
取材の際、許可をいただいて取材内容を録音します。
誤解やご認識を防ぐためが主な目的です。
のちに責任を持って完全消去します。
よく、「文字起こしって大変じゃないですか?」と聞かれます。
今は文字起こしソフトが出てきていますが、
わたしはあまり使用していません。
前職時代に、締め切りに追われまくって鍛えられ、
文字起こしが速いということもありますが、
文字起こしから文章を成形することがあまりないからです。
わたしは取材の時に、紙とペンを使います。
B6 サイズぐらいのノートが使いやすく、
ペンは3+1色のジェットストリームです。
単語の走り書き、わたし以外には解読できないであろう、記号ややじるしで
全体の構成を決めていきます。
文章にするときは、お話しいただいた方の表情や声の様子、
表情の変化、話し方などもあわせ、
五感からの記憶を総動員させます。
ひと通りまとめたあとに、
解釈が間違っていないか確認しながら録音を聴き、
調整するということが多いです。
私の場合、
録音から文章を作成すると、
ロジックや説明が強くなってしまうように思います。
やさしい表情に変わった瞬間、過去の苦しかったことを話す時の手の動き、
言葉にならない沈黙は、録音された文字には表れてきません。
インタビューは質問と回答ではないのですね。
直接お話しを伺うことは、
心に伝わり、記憶に残ります。感動も大きくなります。
ロジカルな説明は、あとでいくらでも足せます。
わたしは、人と触れて、感じることを大切に伝えていきたいです。