
未分類
理解しあうこと
2022.04.03
ライフコーチング
2019.10.24
ほんとうに勝つべくは、どこなのか?
今、負けじとしている対象に、勝つ必要があるのだろうか?
前職の経営コンサルティング会社で、
モデルとなる企業や成功事例を取材する中、
注目していたのは、唯一無二の「代表の想い」でした。
世の中には、経営や商売にまつわる
新しいツールやソリューションやおいしそうな情報は溢れています。
だけど、
同じソリューションを導入してもみんな同じ結果にならないのは、
「何のために」「どのように」「こうなったらいいな」と
想い描く未来像が違うから。
経営は「人」が行うものだから。
代表の方にお話を聴いていくと、
その人が大切にしていること、
描いている理想、
背景、
許せないこと、
哲学、
お人柄、
人間性がみえてきました。
乗り越えてきた、歯を食い縛ってきた過去、
腹をくくった時、いたたまれない想いをしたこと、
リカバリーできないかもしれないと感じた失敗、
不安で不安でたまらなかった経験も、伺えました。
社員のみなさんの頑張りもさることながら、
経営の99%は社長で決まります。
施策も、「どんな想いで取り組むのか?」によって
結果が変わってくる。
社員が変わってくる。オフィスやお店が変わってきます。
■想いが強みに変わる
代表と社員と共に、
全力で向かう未来を明文化したものが
「ビジョン」とよばれるものだろうと思います。
自問自答を繰り返し、決断を重ね、
時には悶えながら研ぎ澄まされていった代表の想いは、
その会社のキラリと光る強みになります。
たとえば、街のカバン修理やさん。
1分1秒を無駄なく仕事に精を出してもらえるよう、
速さを追求するのか、
カバンを人生ともに歩む伴侶として
大事に長く使えるような技術を追求するのか、
大切にしていることを掲げることで、
想いに共感されるお客様から求められるようになります。
想いが強みに変わることで、競合という概念が変わるのだと、
さまざまな企業から学ばせていただいて感じました。
ライバルとは、闘志を燃やしてくれるエネルギーであり、
それ以上に執着するためのものではありません。
勝ち負けは、フェアなルールのもとでおこなうゲームであり、
蹴落としてのしあがるものではありません。
劣等感はのびしろであり、士気をなくすためではありません。
意識を向けるべくは自身のビジョンであり、
そこに共感してくれる支持者。
■個の想いは、他人との比較対象にならない
人生も同じだといえます。
「人生の経営者は自分」だとすれば、
自分はどんな想いで、どんなことを大切に生きるのか?
他人とは、優劣でなく共感しあって、支え合って、
お互いの大切なことを分かち合っていけたら、
劣等感や罪悪感を抱く必要はないことがわかります。
競争は悪いことではないけど、
わたしのような就職氷河期時代をはじめ、順位、ランク、競争で
自身の位置を測られてきた世代は、
無意識に優劣で自分と他人を比べがちです。
自分が勝っているのか、劣っているのかは
人生にとってそれほど重要でしょうか?
自分でない誰かと、自分をモノサシで測ることに
恐れたり安心したりを繰り返す人生には、意味があるのでしょうか?
意識を向けるべくは、自分自身のビジョンであり、
そこに共感してくれる人たち。
自分の想いに従い、その想いに沿って周りの人を大切にして、
自分らしく生きられる100年人生だったら、
あっという間に過ぎるように思います。